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2008年11月12日

安全にダイビング part2 ~潮流に気をつける~

「大潮だと流れが速い」という言い方は、よく耳にすると思います。ダイビングの計画は、天気・風・波・潮などを考えて立てますが、ここでは潮について考えてみたいと思います。
 大潮の日は満潮と干潮の差が大きく、流れが速いことが多いのですが、それはなぜでしょう。地球は月の引力の影響を強く受けています。大潮は、新月と満月の時に起こりますが、その仕組みは次の通りです。新月の時(太陽ー月ー地球の順)には、月に面した側の海面は、月の引力で引っ張られて膨張します。この時遠心力の影響で地球の反対側(満月が見えてる)でも海面が膨張することになります。満月の時はその逆です。大潮は1ヶ月に2回きますが、その間は「大潮ー中潮ー小潮ー長潮ー若潮ー中潮ー大潮」と呼ばれています。
 大潮の日だからと言って、1日中流れが速いわけではありませんし、いつでも同じ方向に流れているわけでもありません。流れを避けて潜るには「潮どまり」で潜る方法があります。「潮どまり」とは、ちょうど満潮や干潮になる時刻とその前後を言い、この時間帯は一時的に流れが緩みます。潜水計画を立てる際には、「行きは流れに逆らって進み、帰りは流れに乗って戻る」のが一般的ですが、「潮どまり」で潜る場合、その前後で流れる方向が逆になるような場合があります。知らずに潜ってしまうと、行きも帰りも潮に逆らって泳ぐはめになることもあります。
 また、たまに遭遇するのが、表層の流れと、中底層の流れの向きが逆になっている場合です。これを「二枚潮」といいます。多くは、風の影響で表層の流れが発生し、それが本来の中底層の流れと逆になっている場合です。この場合も潜水計画に失敗すると、行きに中底層で流れに逆らって進み、帰りに表層でまた流れに逆らって進むことになってしまいます。また、ボートでドリフトダイビングをする場合には、ダイバーがボートとはぐれる可能性が高くなりますので注意が必要です。
 どのような流れが発生するかは、地形などに影響される場合もあります。
 沖側が急に深くなっているような地形では、「底びき」と呼ばれる、沖の深場に向かって強い流れが生じることがあります。一般的に、深場に冷たく澄んだ水があるようなケースで起こりやすいようですので、ある水深から極端に透明度がよくなっているような状況では注意が必要です。
 水中に大きな根ある場合には、その周りに複雑な流れが生じる場合があります。根の手前で急激に上昇する流れが生じたり、根の裏側で急激に下降する流れが生じることもあります。
 どのような流れが、いつ、どこで発生するかは現地のダイビングサービスの人でもわからないことがありますが、少なくとも事前に情報を集め、またエントリー前にエキジットしたダイバーから情報を集めるなどの準備が必要です。



Posted by つっち~ at 19:35│Comments(0)ダイビング
 
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